第26章 上書き※
「顔逸らしてんじゃねえよ……っ」
『あっ……イ、くっ……ああっ!』
強められた指の動きにまたイってしまう。呼吸を整えようとしたけど、顎を掴まれて視線を合わせられる。ジンの目に宿る殺気にゾッとした。
「おら、言え」
『……』
事実をありのまま話したらどうなるんだろう。お互いに薬を盛りあって、その効果が抜けるまで激しく求め合い……挙句、告白までされたなんて。あの時の快感を思い出してナカをキュッと締める。
それと同時に聞こえたジンの舌打ち。
「そんなによかったか?電話にも気づかねえくらいにか?」
『や、まって……ちがっ、ああっ……!』
指が抜かれ入ってきたのはジンのソレ。圧倒的な質量の違いに息を止めてしまう。それでも、身体に馴染んでしまっているソレを、ナカはなんの抵抗もなく飲み込んでいく。奥にグッと押し当てられているだけなのに腰がビクビク跳ねる。
「……その顔も見せたんだな?」
『だったら……なに……』
「……気に入らねえ」
『ひうっ……や、ああっ!』
抽挿が始まってどんどん快楽に飲まれていく。上の方を擦りながら、奥を抉るように突かれる。そこでふと、感覚がいつもと違うことに気づく。まさか……
『ねぇ、ゴム……っ!』
「……必要ねえ」
合わせられた視線に背筋がスっと冷たくなる。そして血の気が引いていく気がする。
「薬、飲んでんだよな?なら、孕むこともねえよ……っ!」
『んあっ……や、やだっ……ぬいてっ!』
気持ちいいのに……怖くて仕方ない。確かに妊娠することはないだろう。それでも……どうしてここまで……
「っ……出すぞ」
『だめっ……外にっ……』
そう言っても抽挿は止まず、むしろ強く激しくなっていく。自分の限界もすぐそこまで来ている。
『ひあ……イ、く……あああっ!!』
「くっ……!」
身体が跳ねると同時に、ナカに感じるジンの欲。ジンは口元にだけ笑みを浮かべている。目には殺気が宿ったまま。
『な、んで……』
「……」
『ねっ、ぬいて……?』
「まだ足りねえ」
『え?……っああ!!』
再び始まる抽挿に、イったばかりの身体がビクビクと跳ねる。繋がった部分から自分の液だけでなく、ジンの欲も漏れて下の方へ垂れていく。
「お前が、あの野郎を忘れるまで……何度も上書きしてやらねえとな」