第25章 本音か嘘か※
意味がわからなかった。闇?救う?私を?
『……どういう意味?』
「……」
バーボンはフッと笑っただけで、その問いに答えは返ってこなかった。代わりに繋がったままの部分がクチュ……と音を立てた。
『んっ……あ』
「まだ、ちゃんと終わらせてなかったですね」
ガツンと奥を突かれ、ほとんど引いていた熱が再び戻ってくる。薬はもう切れていい頃なのに。
『あっ……い、まって……!』
「……貴女の好きなように利用してください」
『ひ、うっ……』
「今は、どんな理由でも貴女のそばにいたい」
『んぁっ、や、イク……』
「……いずれ僕の物にしてみせますから」
『あああっ……!』
「くっ……」
達すると同時に膜越しに欲が吐き出される感覚。二人の荒い息が部屋に響く。しばらくして、バーボンのソレが抜かれた。
「……大丈夫ですか?」
『今は、無理……』
「シャワー、一緒に入りますか?」
『先使って』
「では、お先に」
スっと立ち上がってバスルームへ去っていくバーボンを横目に眺める。薬使ったのに普通に動けるとか……タフすぎるでしょ。
バスルームのドアが閉まる音がした。それを見ていたかのようなタイミングで鳴る着信音。重い身体を起こして自分のスマホを手に取った。
『もしもし……』
「……何度もかけたんだが、ずいぶん楽しんでたようだな?」
『嘘……ごめん、気づかなかった』
「ったく……それでソイツはどうだ?」
『任務やらせてもいいと思うよ。なんなら男ウケも良さそう』
「……そうか。手間かけさせたな」
『ううん、このくらい大丈夫』
「今夜は戻るのか?」
『なんか、すごいいい部屋取ってくれて……もったいないから泊まってく。明日の夜、任務一緒だよね?それまでには戻るから』
「……わかった」
やっぱり、ジンの声を聞くと落ち着く。それなのに、先程のことは何度もフラッシュバックする。
『ねえ、ジン』
「なんだ」
『……好きだよ』
「……知ってる」
『ふふっ……よかった。じゃあ、また明日ね。おやすみ』
「ああ……明日の夜は寝れると思うな」
耳からスマホを離す。通話終了の画面を見て顔がニヤけるのを感じた。
「……次、どうぞ」
聞こえた声に驚いて体を起こすと、バスローブに身を包んだバーボンが立っていた。
『あ、ありがと……』