第24章 手解き※
でも、デートの時にしたキスのようにドキドキしない。何が違うんだろう……。
「考え事ですか?余裕ですね」
耳の縁に舌が触れた。舌先がつぅっとなぞったかと思えば、広い面でベロンと舐められる……私の弱い所を探しにきている。
身体を触る手は優しくてもどかしい。胸や下に触れる気配はまだない。
耳から首の方にバーボンの唇が下がってくる。キスしたり、舐め上げたり。不意に軽く噛まれて、僅かに反応してしまった。
「……もしかして、優しいのより酷くされる方が好みですか?」
耳元で囁かれ、甘噛みされる。思わず目を瞑った。
「意外ですね……ああ、ジンにそういう身体にされたんでしょうか」
『っ……さあ、どうかしらね』
「いつまで耐えられるでしょうね?」
『んっ……』
ブラの上から片方の胸を強めに揉まれ、もう片方の手は、太ももの内側を撫でる。
確実に弱い所を探しながら。少しでも反応を見せればそこを責められていく。
当たり前だけど、ジンとは全く違う触り方。ジンはもう何度もそうしてるからか、私の弱い所を的確についてくる。しつこいくらいに責められるから、すぐグズグズになっていくのだけど。
ジンの表情を思い出して身体の奥が熱くなる。
「目、開けてください。今貴女を抱いているのは僕ですよ」
不服そうな声が聞こえてうっすら目を開くと、バーボンと目が合う。口元は笑ってるのに、目の奥が笑ってない。
「今は僕の事だけ考えてくれませんか」
そのまま口を深いキスで塞がれる。背中に回った手がブラのホックを外した。なんとも言えない恥ずかしさが湧いて、無意識に胸を隠す。
「隠さないでください。普段はそんなことしないでしょう。それとも……縛られたいという意味ですか?」
『……違うわよ』
この表情は本気でやりかねない。渋々手を外すとバーボンはニコッと笑う。胸元に顔が近づけられたかと思えば、胸の先を口に含まれた。
『ひあっ……』
ここまでの触り方や責め方からして、いきなりされると思わなかったから声が出てしまう。それを聞かれるのは嫌で口を押さえた。
指と舌の刺激は予想以上に強い。乱暴な訳じゃなくて、ちゃんと加減をわかっている触り方。本当に最後までしたことがないのかと疑うほどに慣れている。
「声、聞かせてください」
下着越しに下の割れ目を指がなぞった。