第22章 印※
『……』
「……なんでそんな隅に寄ってる」
そうだよね、何もないわけないよね!
先に、と促されシャワーを浴びてるとジンも入ってきて。
『へっ……や、なんで?!』
「うるせえな……」
状況が飲み込めずにいると、バスタブを顎で示される。確かにバスルームに入り、あれ?って思ったけど!何でお湯張ってあるのかな?って思ったけど!ジンの策にまんまと嵌ってしまった自分にため息しか出ない。諦めて湯船に髪が浸からないようにまとめあげた。
「もっとこっち来い」
『やだ。絶対なんかするもん』
ジンに背中を向けて、ギリギリまでバスタブの端に寄る。隙を見て出ないと……。
「何もしねえよ」
お湯が揺れて肩にジンの腕が回される。抵抗することもできず引き寄せらた。
『っ……ねえ』
「……」
肩の傷を撫でられて言葉を止めた。少しだけジンの方へ視線を向けると目が合う。
「俺が行ってれば……」
『駄目だよ。ヤツらの狙いはジンだったんだから……』
「死んでたかもしれねえんだぞ」
『大丈夫だよ。ジンがいないところで死んだりしないから』
「……そういう問題じゃねえよ」
顎を引き寄せられてキスをされる。優しいキスなのに身体の奥が再度熱を持ち始める。これ以上はまずい……と思い、口が離れてすぐにジンから顔を背ける。
『……ひゃっ』
うなじの辺りに吐息がかかり、ツーっと舌先で舐められる。それだけじゃない。ジンの手が身体を撫でていく。
『何もしないって……』
「触ってるだけだ」
確かにそうなのだけど……身体が疼いて息が漏れる。
「……勝手に感じてるのてめぇだろ」
耳元で囁かれてゾクゾクしたものが背筋を抜ける。胸の先端を指が掠めて身体が反応する。
『ね……やだ……』
「どの口が言ってんだよ」
『あっ……!』
「全然足りねえって顔してたくせに……な?」
下の口を撫でられて、お湯とは違う感触に顔が熱くなってくる。秘芽とナカを同時に責められて、理性がどんどん削られていく。
『あっ……まって……!』
力の入らない手でジンの手を掴む。
「……イケよ」
ナカの壁をグッと押されて快感が突き抜けた。身体が跳ねて脱力感に包まれて、それに耐えられずジンに身体を預ける形になる。
「フッ……エロい身体になったもんだな」
『はぁ……はぁ……誰のせいよ』
「さあな」