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君に出逢えて、恋をして 【鬼滅の刃 冨岡義勇】

第6章 水族館





ショーが終わり、会場から人が外へと移動して行く。


「まだ居たいです」

「もう何も泳いでいないが…」


余韻に浸りたいのだろうか。
名残惜しむ花里の背中を押しながら、俺達もその流れに乗り、会場の外へと出た。


「やっぱりちょっと濡れちゃいましたね」

「少し濡れただけだ。大した事はない」


俺のズボン裾を見ながら花里が呟く。
こんな小さな事にも気にかけてくれて、花里の優しさに嬉しくなってしまう。


「歩いていればその内乾く。お前は大丈夫か?」

「スニーカーと靴下がちょびっと濡れただけなので大丈夫です。すぐ乾きます!」

「そうか」


お互い同じような事を言っていて、可笑しくなってつい笑ってしまった。


「楽しかったか?」

「楽しかったです!」

「それは良かった」

「冨岡さんは?」

「あぁ、面白かった」

「よかった!」


イルカショーが見られて花里は御満悦の様子。
そんな花里が見られて、俺も嬉しくなった。

さてこの後はどうするか。
館内は粗方見て回ったが…と考えていた時、伊黒からメールが入る。


「伊黒達は土産屋にいるそうだ」

「中は大分見ましたもんね。私達も行きましょうか」


ということで、館内の土産屋へ移動することにした。












目的の土産屋へと到着したが、意外と広くて伊黒と甘露寺が何処にいるのか分からない。
中にいればそのうち会えるだろう。
人探しは後にして、先に中を見て回ることにした。


「お母さんにお土産買ってってあげよー。冨岡さんは何か買っていきますか?」

「あぁ、錆兎に土産を頼まれた」

「さびと?」

「俺の幼馴染で親友だ。隣の家に住んでいる」

「親友…素敵です!」

「ありがとう。今日ここへ出掛けると話したら土産をせがまれた」

「そうなんですか。きっと錆兎さんも来たかったんですね」


本当は、急遽予定を変更した詫びの土産なのだが…

話してしまったらきっと気にしてしまうので、これは黙っておこうと思う。





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