• テキストサイズ

君に出逢えて、恋をして 【鬼滅の刃 冨岡義勇】

第2章 きっとこれは恋じゃない



「柚葉ちゃん、そう言えば今日は私達に聞きたい事があったのよね?」


そうだった!
マカロンが美味し過ぎてもう半分忘れてた!

忘れないうちにと私は慌てて立ち上がると、勉強机から例のものを持っていそいそと2人の元へと戻った。


「柚葉ちゃん、どうしたの?それって…ハンカチよね?」

「男物だな」


二人はどうしてこんな物を私が持っているのか不思議でならないようだ。


「これね、貸してくれたの。これで涙を拭くといいって言って」

「まぁ、そうだったの。その人、泣いてる柚葉ちゃんを慰めてくれたのね」

「うん、泣きたい時は泣いていいって。頑張ったって褒めてくれて、嬉しかったんだ」

「とっても素敵な人ねぇ」

「うん」


素敵で、不思議な人だった。

名前以外なんにも知らない人だったけど、不思議とこの人は私の話を全部受け止めてくれそうだと思ったのだ。


「私ね、あの時その人に色んな話をして元気になれたんだ」

「良かったわぁ!その人、柚葉ちゃんに元気をくれたのね!」

「うん、すごくありがとうって思った。だからね、私ちゃんとお礼が言いたいの。このハンカチも返したいし」


お母さんにちゃんと言えた事も、別の学校へ行く事にしたっていう事もお話しておきたい。
よく考えると、私冨岡さんに話したい事いっぱいあるな、と思った。


「礼を伝えておくのは良い事だと思うぞ」

「えぇそうね!私もそう思うわ!」

「良かった!それでね、2人に相談なんだけど…」


なんて言ったら良いのか…と迷っている私に「なんでも聞いて!」と頼もしい返事をしてくれた蜜璃ちゃん。
伊黒さんも「遠慮はするな」となんでも受け入れる体勢に入ってくれている。

ありがとう2人とも。
では、そういう事なら。



「…名前しか知らない人って、どうやって探せばいいかなぁ?」



「「…え?」」



2人とも、目が点だった。





/ 72ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp