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君に出逢えて、恋をして 【鬼滅の刃 冨岡義勇】

第2章 きっとこれは恋じゃない





8月のとある日、今日は幼馴染で美大2年生の蜜璃ちゃんと、その恋人で大学4年生の伊黒さんが私の家に遊びに来てくれた。
両手いっぱいにお土産を持って。


「じゃじゃーん!みてみて柚葉ちゃん!最近新しく出来たお菓子屋さんに行って来たの!」

「わぁっ、マカロンだぁ!美味しそ〜!」


箱の蓋を開けてみれば、色とりどりの可愛らしいマカロンが顔を覗かせる。
見ているだけでなんだか楽しい気分になった。


「こんなにたくさんすごいねぇ!いくつ買って来たの?」

「あのねぇ、どれも美味しそうで全種類食べてみたくて…100個買ってきちゃったの!」

「うん!すごい‼︎」


一回の買い物の量が兎に角多い蜜璃ちゃん。
いつも見ていて気持ちの良い買いっぷりだ。
私は小さい頃から見ているからもう慣れているけれど、周りの人は皆目を丸くして驚いていく。

そんな誰もが驚く光景に、伊黒さんはというと、
『たくさん買って両手いっぱいの君も可愛らしくて素敵だよ』
なんて褒めてくれるそうだ。
『きゃー!嬉しいわぁ!でもそんな事言ってくれる小芭内さんの方が素敵よねぇ!』
なんて言って蜜璃ちゃんに惚気られてしまった。

愛ってすごいねぇ。




「5箱あるから2箱あげるわね。また後でお母さんと一緒に食べて?」

「うん、ありが…?」


100個買ってきたんだよね?
1箱20個でしょ?
2箱で40個だ。
う〜ん……多い‼︎


「蜜璃ちゃん、二人で40個はちょっと多いかなぁ」

「あらそぉ?」

「1箱いただくね。ありがとう」

「どうぞどうぞ!じゃあ、こっちは小芭内さんお家のお土産にどう?」

「ありがとう。だがうちは一箱でも多いかもしれないな。そうだ、うちと蜜璃の家で半分ずつに分けて持って帰らないか?」

「もちろんいいわ!そうしましょ!」


にこにこと二人でお話しする様子にほんわかする。
蜜璃ちゃんと伊黒さんは、見ているこっちが幸せになってしまうくらい、とっても仲良しさんだ。





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