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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第6章 諦めないこと、続けること、信じること


また別の日。
蝶屋敷の次に向かったのは水柱邸。


「水の呼吸 肆ノ型」
「打ち潮」

“流麗”と言う表現に値する、波が打ちつけられるような連撃が目の前からやってくる。この人の得意の型だ。


「水の呼吸 玖ノ型」
「水流飛沫・乱」

私は参ノ型と同様、回避に使えるこの技を使った。足運びを細かく、素早くして縦横無尽に動きまわる事が出来る。

一撃目はかわせたけど、二撃目は思い切り肩をかすった。

痛い!

少しばかり速くなったと思っても流石、相手は柱。簡単にはいかない。


そしてしばらく打ち合った後は一礼をして、いつも置いてある場所に木刀を置きに行く。

「上手くなったんじゃないか」
私の足を指差しながら言ってくれたのは兄弟子であり、鬼殺の道に導いてくれた冨岡義勇さん。

見た目は良いけど愛想がね。もう少しあれば、と個人的には思う。


「巧が亡くなる前、改めて指摘されたんです。だから鍛え直しました」
「……そうか」

冨岡さんはそう言った後、縁側から草履を脱いで上がり、将棋盤を部屋の奥から持ってきた。


鍛錬をお願いする時には詰将棋の相手を……と言われているので、私も草履を脱いで冨岡さんと向き合うように将棋盤の前に腰を下ろす。


冨岡さんが攻め側の攻方(せめがた)私が受け側の玉方(たまがた)で今日の勝負は始まった。

何回か対局する内にやり方はわかっては来たけど……正直言うと得意ではないんだよねぇ。



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