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君に届くまで

第74章 忍界大戦7




「ありがとう。また来てね。」

幾つか依頼の紙を受け取り、レン達は出て来た。
内容は、薬草摘みや迷子猫探し、山中の上流近くの鉱石採取などなど。極々簡単なものだ。
だが、お金が絡む以上、馬鹿にも出来ない。

「まずは山の中で出来ることからやるか。」

「そうだね。」

リヨクの言葉にレンは同意する。

すると、向こうから淡い橙色の長い髪の女の子が走って来た。
レンはその子から目が離せず、釘付けとなる。
その子はレンに気づいて、すれ違い様手を振って通り過ぎて行った。
彼女は思わず立ち止まって後ろを振り向いた。

「知り合いか?」

リヨクに聞かれて、レンは後方を見たまま首を横に振った。

ー知らない。
 けど、懐かしい。

「行くぞ。」

「うん。」

レンはリヨクに促されてまた歩き出す。

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