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君に届くまで

第73章 忍界大戦6



再び鶴丸に背負ってもらい、やって来たのは近くの湖だった。
シカクには事情を話し、自由に歩き回ることの許可を得ている。

湖は月の光に照らされて、波打つたびにきらきらと光り輝いていた。
…様に見えるのはレンだけである。
鶴丸達には極普通の湖に見えている。
だが、清浄な気が満ちているのは分かるらしく、湖を見たままぽかんと口を開いて呆然としている。

「…大将、良く知ってたな。こんな綺麗な場所。」

「いや、私も初めて来ました。ただ単にこっちの方からいい気配が流れてくるな、と思っていたので来てみたんです。」

邪気は使えないが、清浄な気なら上手くいけば使えるかもしれない、とレンは考えたのだ。

「ここの綺麗な気を取り込むつもりか?」

薬研が感づいて尋ねる。

「上手くいくかは分かりませんがね。」

レンは言いながら、鶴丸の背から降りた。
そして、きらきらと輝く湖に近づいていく。


ちゃぽん、ちゃぽん、ちゃぽん…


レンは静かに湖に入って行くと、湖面に手を乗せた。
次いで清浄な気を体に取り込む様にイメージしながら目を閉じる。
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