第72章 忍界大戦5
朝日が昇った頃、戦場にうずまきナルトの影分身が到着した。
海からは、尚も穢土転生らがわらわらと湧き出る様に上がってくる。
「みんなで穢土転生をぶっ倒すぞ!!」
その掛け声に士気が一気に高まった。
戦力としても、彼が加わるだけで一気に変わった。
苦戦していた戦況に底が見える程だ。
ー変わったな…。
あの頃とはまるで正反対の人生ではないだろうか。
そう思うと、嬉しくもある。
うずまきナルト。
彼は人柱力として、生まれた時から里の者から忌み嫌われ、除け者にされ、小さいながらに孤独の中に生きていた。
いつも独りぼっちでいる彼を、暗部に上がったレンは時折眺めていた。
そして一方的に仲間意識を抱いていた。
ーあの子も私もこの里では嫌われ者…。