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君に届くまで

第72章 忍界大戦5



水を一杯貰ったレンは、漸く少し落ち着くことが出来、深く息をつく。

「あんた、よく今まで生き残ってこれたな。」

「血を見れないなんて、今までどうやって追っ手を振り切ってきたの?」

シカマルといのは若干呆れ顔を浮かべてレンを見る。
チョウジも兵糧丸をちまちま齧りながら興味深くその様子を見ていた。
それを見て、レンは少しため息をつく。

「なるべく接近戦に持ち込まず、氷柱槍で仕留めるか氷漬けにしてました。血が見えなければ問題ないんで。」

レンは少ししおしおと小さくなる。
自身の悪癖は、よくよく理解している。
だが、改めて年下からも指摘されると身の置き所がない、とレンは思う。

「あの白い奴を昼間仕留めた時には、血を噴き出すことなんてなかったので油断してました。」

先程の光景を思い出し、レンはぞっとして体を震わせる。

シカマルといのは、レンの様子を見て顔を見合わせた。
陣営に白い化け物が紛れ込んでいるとなると事は重大なのだが彼女の様子を見ると、それは二の次の問題のように思えてきてしまう。

「で、何で陣営に白い奴が出たんだ?」

シカマルが聞くと、レンはすっと顔を引き締めた。

「仲間に化けていたんです。土隠れの中肉中背の男でした。広範囲に邪気が増えているんで、相当数紛れ込んでいるのだと思います。」

「けど、可笑しかねぇか?陣営の入り口には感知班を組んで見張ってるぜ。」

シカマルは首を捻りつつ考える。
感知班の役目は、里の者のチャクラを判別して仲間であることの確認を取るのが役目だ。
その感知班から異常が見つかったとの知らせは入ってきていない。
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