• テキストサイズ

君に届くまで

第70章 忍界大戦4




もう、やるしかない。


状況は違えど、あの時と選択は同じだった。

「火遁、火炎玉!」
「氷遁、氷柱槍!」

2人同時に忍術を繰り出した。

リヨクもレンも互いの術を避け、次の術を出す。

「氷遁、氷千本!」
「火遁、火炎放射!」

レンは雨のように氷の千本を降らせ、リヨクは炎で術を避ける。
数本はリヨクに命中したが、擦り傷程度。
何の障害にもならない。

「水遁、水分身!」

レンは水の分身を3体出すと、素早く次の印を組む。

「氷遁、氷華縛!」

レンは地面に手を突き、リヨクを追いかけるように凍らせていく。
その間にも、水分身が足止めにかかる。

だが、分身ではリヨクの足止めにはならなかった。
次々と分身は切られ、原型を崩していく。
リヨクはその度にバシャン!と大量の水を被った。
だが、その水が氷華縛の助けとなる。

「……!」

水が氷を引き寄せるように、リヨクの体に少しずつ氷が付着し、それは痛みの感覚がないリヨクの動きを徐々に鈍らせていく。

パキパキパキパキ…

凄い速さで氷は広がり続けていた。
動きが儘ならない所為で、リヨクは氷に追いつかれる。

ピキピキピキ…

左足が捕まったのを皮切りに、氷は徐々に全身に広がっていく。
足、胴、手と凍り、首元にまで迫り上がった所で急に止まった。
レンが止めたのだ。
/ 1263ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp