第70章 忍界大戦4
レン。
その名に反応するように、味方を倒したリヨクがこちらを振り向いた。
目が黒い。
穢土転生である確かな印だった。
だが、それ以外は記憶そのもののリヨクだ。
深い緑の短い髪。
少し釣り上がった目。
すっと通った鼻。
大きめの口元の左側にある黒子。
ー嘘だ…。
こんなのって…。
リヨクはレンに気づくとゆっくりこちらに近づいて来た。
「お前、レンか…?」
静かな声は、ひどく懐かしい音だった。
「リヨク…だよね…。」
レンはこの後の展開を予想して、少し俯いた。
ーまた、やるのか…?