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君に届くまで

第68章 忍界大戦2



「なぁ。さっきから何を考えているんだ?」

薬研はレンに尋ねる。



シカク達と話している間中、レンは一人輪から少し外れて、本部の様子やシカク、いのいちを見ていたのだ。
気になることがあるんだろうことは分かっていたが、それが何なのかさっぱり分からない。

「俺も気になってたんだよねぇ。レンは何をそんなに気にしていたの?」

前を歩くカカシが、レンを少し振り返った。
鶴丸も彼女を不思議そうに見る。

皆の視線を受けたレンは居心地悪そうに、少し顔を顰めた。

「…邪気擬きが気になってしょうがなくて。」

「邪気だって…!?」

レンの返答に鶴丸が驚きの声を上げた。

「いや、邪気擬きです。」

「でも、悪い気なんだろ?」

薬研も困惑気味に尋ねると、レンは首を捻った。

「たぶん?」

「何で疑問系なんだ?」

鶴丸は呆れ顔を向けた。

「…ねぇ。邪気って何?」

カカシは一人会話についていけずに質問を繰り出した。

それに対して、レン達は3人顔を見合わせた。
そして、再びカカシがいる前を向いて答える。

「「「禍々しい気。」」」

「君達…。それ、本気で答えになると思ってんの?」

カカシは脱力して肩を落とした。
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