第68章 忍界大戦2
「お前等いい奴だなぁ。」
鶴丸と薬研は、シカクといのいちにすっかり気に入られて、その場で暫し話し込んだ。
「しかし、事あるごとにそんな無茶に振り回されていたなら、嘸かし戸惑っただろうに。」
いのいちはシカクの相槌に同意すると、鶴丸と薬研はげんなりした顔を浮かべた。
「そうなんだ。何度肝を冷やしたことか。」
「胃が痛いなんて現象が本当に起こるものなんだと、レンに会ってから初めて知ったよ。」
それを聞くと、シカクといのいちは、また声をあげて笑う。
「君達の世界は、どうも我々の世界とはだいぶ違うようだな。」
いのいちに言われ、鶴丸と薬研は揃って頷く。
「そうだな。俺達も戸惑うことが多い。」
「だが、レンの故郷を知れたことは良かったと思っている。」
2人がそう言うと、シカクといのいちは苦笑を浮かべた。
「ま、悪いな。こんな時期に呼び戻しちまってよ。こう言っちゃ何だが。お前等、決して死ぬんじゃねえぞ。」
「そうだな。生きて帰って来いよ。」
本心からの激励に、鶴丸と薬研は大きく頷く。
「さて、そろそろ行きますかね。もうすぐ出発だろうし。」
カカシが、話の切りが付いたところで促した。
「そうだな。出発前に悪かったな、カカシ。」
シカクが言うと、彼はいいえ、と首を振る。
「シカクさん、いのいちさん、後をお願いします。」
「俺達も最前線で活躍してくるさ。」
「大将の世界を守る為にな。」
鶴丸と薬研が言い、カカシ達はシカク達と別れた。