第68章 忍界大戦2
これは黙っているわけにはいかないな、とレンは思い、ため息をつく。
「この人達は、人ではないのはご存知ですか?」
「あぁ。カカシから聞いたぜ。」
レンの問いにシカクが頷く。
「この人達の命の源は私のチャクラです。私がこの人達にチャクラを分け与えているようなものです。なので、私が死ねばこの人達も遠くない未来、死に至ります。」
シカク、いのいちは驚きに目を瞠る。
だが、それならば隠す程のことでもない。
重要視されるのはあくまでレンだ。
本人の命を盾にして脅しをかける、なんて忍相手にはまず通用しない。
よって、その程度隠す必要すらないとなる。
どうも腑に落ちない、とシカクは思う。
「…それがお前の言うこいつらの弱点か?」
「その一つ、と言っておきます。」
レンが無表情で返すのを、シカクは淡々と見る。
次いで、彼はふっと笑った。
「そうか。まぁ、いいさ。」
この際、この2人の弱点など瑣末なことではある。
レンには、この戦争に手を貸す意思がしっかりあるのだ。
ならば、他のことはこの際、知っていてもいなくても然程影響はないのだ。
「話はそれだけだ。お前さん達のチャクラを認知したかったもんでな。態々呼び出して悪かったな。」
「あぁ、こちらもチャクラが把握できることが確認出来たからな。もう大丈夫だ。」
シカクといのいちは穏やかに笑う。
レンは少し意外だった。
シカクの雰囲気から、もう少し尋問があるものと思ったのだ。
だがまぁ、無理に問い詰められなくて一安心ではある。