第68章 忍界大戦2
「お、連れてきたな。」
手を挙げて声をかけたのは、硬質なそうな髪を後ろの上の方で一つに結い上げた、顔に傷跡がある男性だった。
その姿はシカマルによく似ている。
「お前がレンか。」
その人は、にっと笑ってレンに問いかけた。
レンは一つ頷きを返してから問いかける。
「…もしかして、シカクさんですか?」
シカクさんって奈良家の人だったのか、とレンは理解する。
「お、よく分かったな。もしかして、俺って有名か?」
はははっ、と快活に笑う姿は、シカマルとは対照的に映る。
レンはまじまじとシカクを見た。
彼の周り全体を黒い靄が覆っているのだ。
ー邪気か…?
それにしては嫌な感じがない。
「あー…、あなたは、シカマル殿のご親族か?」
鶴丸は少し困惑気味に問いかけた。
シカマルとの顔合わせが顔合わせだった為、同じような姿で違う対応をされて戸惑ってしまったのだ。
「あぁ、シカマルは俺の倅だ。この間は悪かったな。親として謝るよ。」
その言葉に、忍としては間違いではないのか、とレンは思う。
まぁ、客観的に見れば悪くはない。
たた、試されたこちらが気分が悪いというだけだ。