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君に届くまで

第68章 忍界大戦2



「おぉ!凄いなあんた!」

薬研は、術による驚異的な回復の速さに驚いた。
あんなに怠かった体が嘘のように軽くなる。

「筋肉痛が主な原因だったから治せたのよ。」

サクラは穏やかに笑う。

「…効くんだ。」

レンは驚きに面食らいながら呟いた。

「もしかして、怪我も治るのでは…?」

「いや、それは無理なんじゃないか?」

レンの呟きを拾った鶴丸が答えた。

「だって、筋肉痛が治るんですよ?」

「そもそも、人間と俺達の怪我の成り立ちが違うだろ?」

「それはそうですけど…。」

レンもそれは分かってはいるが、納得が出来ない。

「ねぇ。あなた達は人間じゃないって聞いたけど、見たところちゃんと臓器もあるしチャクラも通ってる。何が人間と違うの?」

鶴丸達の会話を聞いたサクラは問いかける。
木の葉の仲間として共闘するなら、少しでも彼等のことを知っておきたい。

それを聞いたレンと鶴丸は、サクラを見てから互いに顔を合わせた。

「この子になら俺は言っておいてもいいと思うぞ。」

様子を見ていた薬研が言う。
戦争の最前線で四面楚歌なのは、どうしたって不安ではある。
歩み寄ってくれるのならば、こちらだって歩み寄りたい。

レンは薬研を見て、サクラを見る。

「必要に迫るまでは内密にお願いできますか?」

「どうして?」

「彼等の弱点は、分かりやすいんです。それを知れば簡単に屠ることだって出来てしまいますから。」

「…分かったわ。約束する。」

神妙に頷くサクラを見て、鶴丸が口を開いた。
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