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君に届くまで

第67章 忍界大戦1



「それじゃあな。」

シカマルがそう言って踵を返した時、

「「……!」」

鶴丸と薬研の動きが不自然に止まる。

「な、何だ…!?」

「体が動かないぞ…!?」

レンはその声に弾かれたように後ろを振り返った。

奈良一族と言えば影縛り。
レンは素早く下を見る。
すると影はレンを避けて、2つ真っ直ぐに鶴丸と薬研に伸びていた。

「…どういうつもりですか?」

「悪いな。どうしても確かめておきたくてな。」

「何を?」

「そこの2人、人じゃないんだろ?人以外に影縛りが通用するのか知りたくてよ。」

レンは目元を険してシカマルを見上げたが、彼は動じることなく淡々とレンを見返す。

すると、影縛りが解かれて鶴丸達に体の自由が戻ってきた。

「いざとなった時に術が通用しません、じゃあ目も当てられないからな。」

レンはある種正論ではあると思うことから、言い返さずに睨みつける。
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