第67章 忍界大戦1
コンコン。
ノックがかかり、レンが応対する。
「開いてます。」
「邪魔するぜ。」
ガチャリと入ってきたのは、硬質そうな髪を後ろの高い位置で一纏めにした男性だった。
「あんたがレンか。」
彼は開口一番、無表情で問う。
「はい。隊長ですよね?よろしくお願いします。」
対してレンも無表情で返し、会釈する。
奈良家の特徴をよく表している出立ちだった為、すぐに分かった。
彼は奈良シカマルだ。
それを見た、シカマルは意外そうな表情を浮かべて頬を掻いた。
「…年下相手に抵抗はないのか?」
「あなたが隊長に最適と判断されたから抜擢されたのでしょう?なら文句も何もないですよ。」
「そうか。」
「ただ、ある程度の自由行動を許してくれること。この2人の同行を許してくれること。これは譲れません。」
レンの言葉にシカマルの表情がすっと引き締まる。
「あぁ、カカシさんから聞いてる。あんたの事情は特殊だからな。一度顔合わせとこうと思ってよ。」
「ありがとうございます。出発はいつですか?」
「もう少ししたら出るんじゃないか?隊毎に行く訳じゃないからな。その内、カカシさん辺りが迎えに来ると思うぜ。」
「分かりました。」