第67章 忍界大戦1
「それと、この2人の同行もお願いします。」
レンは更に条件を追加する。
「戦争だぞ?」
暗に正気か、と問われたレンだが、考えを変える気は毛頭ない。
彼女は鶴丸と薬研の腕を引くと、自分に引き寄せた。
「この2人、人間のように見えますが、実は人ではありません。」
「どういうことだ?」
綱手をはじめ、その場にいた一同は怪訝な顔をする。
レンは、声の上がった後ろを振り返った。
「これ以上は言うつもりはありません。この人達は私の家族ですから。弱点に繋がることを言う必要はないと思います。」
その頑ななまでの線引きに、見張りをしていた忍達は瞠目する。
「レン…。」
「大将…。」
レンの言葉に鶴丸と薬研は胸を打たれる。
はっきりとレンの口から”家族”と公言されるのは初めてで、”特別”を強く感じるものだった。
レンはまた綱手に向き直った。
「そう言う理由で、ここには置いておけません。」
「…分かった。好きにしな。」
「ありがとうございます。」