第64章 演練大会ー2日目ー
帰り支度を終えたところで、ドアの横のパネルから転移門の状況を確認するも…。
『申し訳ありません。転移門は只今混み合っており…』
何度、電話をかけてもフロントには繋がらない。
「今日、もう一泊しますか。」
「そうだな。」
こういった事態を織り込み済みで、今夜の一泊を許されていた彼等は、諦めてもう一泊することを決めた。
「よぉ〜し!今日こそ!」
そう言って、意気揚々とパネルを操作し始めた鶴丸は、ハンモックを選択する。
「「だから、嫌だって。」」
加州とレンに嫌がられ、
「今日もこれな。」
薬研に選択し直される。
寝室は忽ちベッドに早替わりだ。
「いいだろ!?最後くらい!」
鶴丸が叫ぶと、
「1人でやれ。」
大倶利伽羅に釘を刺された。
ご飯を食べ終わり、寝支度を済ませ、ベッドに入る。
「おやすみ〜。」
「おやすみ。」
誰ともなく声を掛け合うと、幾らも経たないうちに、ちらほらと寝息が聞こえてきた。
レンも疲れからか、早々にうつらうつらとしてきて、素直に意識を手放した。