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君に届くまで

第64章 演練大会ー2日目ー



「その加州は偽物だ!」

声が上がり、そちらを向くと、対戦相手の審神者がレンを真っ直ぐ指差していた。
その顔は何処となく焦りが滲んでいるようにも見える。

「性格も雰囲気も違う!そいつこそ改造が施されているんじゃないか!?」

審判は、審神者の言葉を受けて、鶴丸とレンに小型の機械を向ける。
すると2人の全身が卵型の光に包まれた。

審判は、機械の表示を見ると目を見開いた。

「あなた加州清光ではありませんね!?」

「…何を証拠に?」

即座に見破られたことに、レンは少なからず動揺する。

「これは生体反応を調べる器具です!あなたは刀剣ではありません!人間です!」

審判は機械の表示をレンに突きつけた。
そこには、文字は分からないものの、不一致であることを示しているのはよく分かった。

レンはため息をつくと、変化を解いた。
ボン!という音と共に、素の姿に戻る。



その姿は、至る所に傷を負った小柄な女性だった。
会場に響めきが広がる。

「演練に人間が出るなんて前代未聞です!あなたは誰ですか!?」

「38番の審神者です。」

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