第64章 演練大会ー2日目ー
「いた!あそこだ!」
レン達が駆けつけると、薬研達は明らかな劣勢だった。
しかも薬研と小夜は、手足に数多くの切り傷を作っている。
「…あの傷、戻れば治りますよね?」
ぼそりと呟かれた言葉に、鶴丸ははっとしてレンを見た。
彼女は眉を顰めて前方を見据えている。
「あぁ、綺麗に治る。耐えられるか?」
「まだ大丈夫です。致命傷を負われると直視出来ませんが。」
「なら、目を背けていた方がいい。どちらにしろ致命傷を負えば即退場となって、現実に戻る仕組みだ。現実に戻れば傷は綺麗さっぱり消えて無くなる。」
「…了解です。なるべく目を逸らします。」
「よし、一気に行くぞ!」