• テキストサイズ

君に届くまで

第64章 演練大会ー2日目ー



レンは、気を失った大和守をずるずると端に寄せ、木の根元に横たえる。
そして、まだ苦戦している彼等を見回した。どうも短刀の子は江雪に的を絞っているようだ。

「伽羅さん。」

レンは手の空いている大倶利伽羅に近づいた。

「…大和守はどうした。」

「あそこ。首を落としたから、脳震盪で暫くは起き上がれないと思う。」

「…そうか。」

相変わらず怖い奴だな、と思いながら、大倶利伽羅は大和守を見遣る。

「それより、薬研達を見てきてほしい。もしかしたら苦戦しているかもしれないから。」

「…あんたはどうするんだ。」

「鶴さんもいるし何とかなる。どうせ、ここはあと1人だ。」

それを聞き、大倶利伽羅は少し息をついた。
本当はレンに付いていたいが、薬研達の戻りが遅いのも気になるところだ。

「…十分気をつけろよ?」

大倶利伽羅は、そう言って走り出した。

/ 1263ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp