第64章 演練大会ー2日目ー
「せめてどういう手を使ってくるのかが分かればいいんだが。」
鶴丸も腕を組んで考える。
「偵察できるのが一番いいんですが、そうも言ってはいられませんね。」
この会場から26番本丸の面々を探すのは至難の業だろう。更に偵察までするとなれば時間は圧倒的に足りない。
せめて、昨日の彼等にもう一度会うことが出来れば、それも可能だが。
リリリリン…、リリリリン…
その時、燭台切のポケットから携帯電話の音が鳴る。
彼は携帯を取り出しディスプレイを見ると、七海からだった。
「レンちゃん。」
そのままレンに手渡す。
「もしもし。お久しぶりです。」
レンは迷うこなく電話に出た。
『久しぶりね。順当に勝ち進んでいるようで何よりだわ。』
「ありがとうございます。」
『早速だけれど、次の対戦相手のことで伝えておきたいことがあるの。』
正に渡りに船はこのことだ。
「是非とも教えてください。」