第63章 演練大会ー1日目ー
コンビニに着くと、夜も更けていい時間だというのに、そこそこ混み合っていた。
レンはそれを見て少しげんなりする。
「…とりあえず飲み物だけ買ってさっさと帰りますか。」
「僕が行ってこようか?」
「いや、私が行ってきます。光忠は財布をお願いできますか?」
レンは財布から二千円を引き抜くと、燭台切に預ける。
「レン一人で大丈夫?」
「大丈夫ですよ。寧ろ三人で行ったら中々出て来れなくなりますよ、きっと。」
加州は少し心配そうに尋ねるが、レンは飄々と答えて踵を返す。
「あ、待って。これ使って。」
燭台切から呼び止められて買い物袋を渡される。
「行ってきます。」
「いってらっしゃい。」