第63章 演練大会ー1日目ー
「あったあった。これでしょ。」
加州と鶴丸が掲示板を操作して食堂の記事を探し出した。
鶴丸が指で文字を追っていくと、それがぴたりと止まる。
「…光坊の言う通りだな。9時からテイクアウト可能とある。しかも部屋まで運んでくれるらしいぞ。」
「じゃ、それ頼んじゃおうよ。お腹空いてるなら、待ってる間コンビニで少し買って食べてたっていいし。
メニューはこれだね。みんな、何にする?」
「僕はハンバーグ定食にしようかな。」
と、燭台切。
「私はおにぎりセットと朧豆腐で。」
「俺も同じのにするかな。」
と、レンと薬研。
「青椒肉絲定食にします。」
「僕も兄様と同じものにする。」
と、江雪と小夜。
「俺はどうしようかな…。伽羅坊は何にするんだ?」
「俺はこれでいい。」
鶴丸が大倶利伽羅に尋ねると、彼はメニューの一つに指をさす。
「カツ定食か…。」
カツもいいが、出来たらもう少し違うものがいい。
そう思いながらカツ定食の周りを見ると、一つのものが目に止まる。
「お、煮カツ定食もあるぞ。俺はこれにする。」
加州はこれといったものがなく、あちらこちらと目線を彷徨わせる。
だが、やはり決定打となるものは無い。
「俺どうしよっかな…。ピザにでもしよっかな…。」
彼は迷いながらもメニューを決めた。
「よし、決まったな。これは9時になったら注文するとして、まずは寝支度を整えるか。」
鶴丸はすっと立ち上がると、バッグから着替えを取り出す。
「僕も先にお風呂入らせてもらおうかな。」
燭台切もバッグから着替えを取り出し、2人は連れ立ってバスルームに向かった。