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君に届くまで

第63章 演練大会ー1日目ー



燭台切が掲示板を操作すると、モニターに切り替えることが出来た。
彼等の戦いはカメラによく映し出されていた。

その中でも鶴丸と大倶利伽羅の活躍は目を引くものがある。
次いで加州。まだ特訓の最中だが、成果は上々と言えよう。
薬研、小夜、江雪も怪我を負うことなく、順当に勝ち進む。

戦績は4戦4勝。ベスト24まで駒を進めることが出来、本日の対戦は終了となった。
時刻は夜の7時を回ったところだ。


「ただいま〜。」

「さすがにくたびれた。」

「早々に布団に入りたいくらいだな。」

加州、鶴丸、薬研に続き、江雪、大倶利伽羅、小夜が無言で入ってきた。

「おかえりなさい。お疲れ様でした。」

「お風呂沸かしてあるから入ってくるかい?」

燭台切が言うと、加州の顔がぱぁっと輝いた。

「ありがとう。俺先に入りたい。」

彼はいそいそと自分のバッグから着替えを取り出して、シャワールームに向かう。

「じゃ、俺も入ってくるかな。」

薬研も着替えを取り出すと、加州に続いた。

「俺は後でいいや。」

鶴丸はソファーに深くもたれ掛かった。
大倶利伽羅も1人がけソファーに体を預ける。

「ご飯は食堂で食べれるそうです。多分今行くと人がごった返してそうですけどね。」

レンが脈略なく切り出し、彼等はそういえば、と時計を見る。

「何時まで開いているのですか?」

「10時まで開いているそうです。」

江雪が聞くと、レンが答えた。
今は丁度夕飯時。

彼女はお腹をすかせてないのだろうか。
小夜がそっとレンの側に寄る。

「…あなたは後でも大丈夫なの?」

「屋台で買ったやつを摘んでたんで、大丈夫です。」

燭台切がふと、レンが買って来たであろう屋台の袋を探すとどこにも見当たらなかった。

「え、まさか買ってきたやつ全部かい?」

「はい。」

「…食べ過ぎだよね。」

燭台切は困ったように笑った。
それはそうなる訳だ…。 

彼等は一様にやれやれと肩を竦める。

「なら8時頃行こう。その頃には少しは落ち着いてるよ、きっと。」

「それでいいぞ。俺も少し休みたかったしな。」

「同じく。」

燭台切の提案に、鶴丸、江雪が答え、小夜も頷いた。
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