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君に届くまで

第63章 演練大会ー1日目ー



暫く、わいわいと部屋替えを楽しんでいると、

「おい、いつまで遊んでいる。行くぞ。」

大倶利伽羅から声がかかった。
時計を見ると、時刻はもうすぐ14時だ。

「あれ、もうこんな時間!支度しなきゃ。」

加州の声に彼等はバタバタと走り出した。


「じゃあ、レン。行ってくるね。」

加州はレンを少し振り返り、手を振る。

「はい、気をつけて。思い切りやってきてください。」

レンも、加州をはじめ演練に出る面々を手を振って見送る。

「わかったよ。燭台切の旦那、大将を頼むぜ。」

「任せて。しっかり見ておくから。」

レンは燭台切の返しに少しムッとする。

「…子供ではありません。」

「ははっ。じゃ、俺達の活躍をしっかり見ておいてくれよ。」

鶴丸は楽しそうに笑って出て行った。
その後に加州、薬研、大倶利伽羅が続く。

「行って参ります。」

「行ってきます。」

江雪、小夜も彼等に続き、部屋は一気に静かになった。

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