第10章 資材集め ーその2ー
方陣が光りだし、レンは五虎退達を迎える。
方陣の中央に光が集約され人の形を模る。
光がパンっと弾ける様に散ると、そこには満面の笑みで資材を抱えた五虎退と無表情の鳴狐が立っていた。
「主様!やりました!」
「わたくし達がついていたのですから、当然の結果です!」
お付きの鳴狐がレンに誇らし気に言うが、
「そうですか。ありがとうございます。」
まるで棒読みだ。
「気持ちが籠ってない!!」
「五虎退、資材を見せてください。」
最早、聞いていない。
「はい、どうぞ。」
五虎退はちらちらと鳴狐を伺いながらレンに差し出す。
個数は前に成功した時と然程変わらない。
どうやら報酬は一定の様だ。
レンは用意しておいた麻袋に資材を詰め込んでいく。
「さて、まだ頑張れますよね?」
レンは灯籠の中を開けて、差し込まれている木札を外し、別の木札に変える。
「少し、難易度を上げます。」
「え、は、はい!」
「望むところです!」
「では、もう一度。いってらっしゃい。」
レンは再び2人を送り出した。