第52章 審神者代理
――翌朝。――
「レンって、この方で間違いない?」
七海…もとい。さゆりはレンの写真を持って刀剣達に見せる。
「そう。間違いないよ。」
加州は、写真を見て答える。
意外に情報を掴むのが早かったな、と思う。
「俺達、この人を探しに現代に行きたいんだよ。お願い、転移装置使わせて。」
「何とかならないかな。」
加州と燭台切がさゆりに頼み込む。
「この方の居場所だったら、もう掴んだわ。」
さゆりは小さくため息をつく。
「え…?」
「まさか、もう政府にバレたの…?」
鶴丸と燭台切は呟き、刀剣達は一様に顔を青くする。
「違うわ。私の従兄がたまたま知っていたのよ。政府は知らないと思うわ。」
そう言うと、さゆりは彼等を見回した。
「あなた達は、この人を迎えに行きたい?」
その問いに、彼等は真剣な眼差しで一様に頷く。
「なら話してちょうだい。何がどうなって、このレンって人が現代にいるのか。」
燭台切が皆を見ると、彼等は頷く。
「わかった。全部話すよ。」