第52章 審神者代理

「どう思う？」

燭台切がさゆりの姿が見えなくなったと同時に問いかけた。

「何とも言えないな。だがまぁ、命令次第では次も追い出すだけさ。」

鶴丸が頭の後ろに手を組んで燭台切を見る。

「まぁ、それはそうかもしれないけど…。」

燭台切は複雑そうに曖昧な表情を浮かべる。

「魂縛り、使ってこなかったね。」

「遠征だってさ。どうする？」

「真面目にやるのも、なぁ？」

乱、厚、薬研も複雑なようで、曖昧な表情だ。

「取り敢えず、追い出す口実がないと俺達は何も出来ないよね…。」

加州が答える。

「まぁな。向こうが喧嘩売ってこないと、取っ掛かりがないよな。」

太鼓鐘が胡座を組み肘を乗せる。

「なら、どうする？」

大倶利伽羅が淡々と結論を問う。

「遠征はこの前と同様に適当にあしらおう。そうすればあの人も前の女みたいに怒り出すかもよ。そしたら徹底抗戦出来るんじゃない？」

大和守が案を出す。

「気は進みませんが、それしか方法はなさそうですね。」

江雪が面を少し伏せて言った。