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君に届くまで

第51章 反撃


翌朝、刀剣達が朝の支度をしていると、江藤が広間に姿を見せる。

「審神者様がお呼びです。全員お越しください。」

それを聞き、彼等は一様に眉を顰める。
先触れを寄越すなんて、レンだったら先ず無い事だ。

江藤は命令に従わない彼等に焦れ、目元に険を滲ませる。

「お早く。審神者様がお待ちですよ。」

「…はいはい。」

加州はそう言って嫌々立ち上がる。
他の者もそれに続き、気が進まないながらも、ぞろぞろと住居棟へと歩き出す。

すると、高く設けられた玄関先に知らない女が偉そうに立っている。

「今日からこの本丸を司る審神者様で御座います。」

「前の審神者はどうしたんだ。」

鶴丸が地を這うような低い声で問う。

「昨日のこちらにお泊まりになられた後、現代でお過ごしになられております。
審神者は性に合わないとおっしゃられて、こちらの方に全てお任せされるそうです。」

「今日から私が貴方達の主よ。」

女は鼻高々に刀剣達を見下ろした。
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