第47章 政府の企み
「ねぇ、最近こんのすけを見ないよね。」
加州は思い出したように辺りを見回す。
「隠れてもらいました。」
レンは自分の服の中に手を突っ込むと、赤い筒をちらりと見せて、また胸の中にしまい込む。
「…どこに入れてんだよ。」
太鼓鐘は少し顔を赤くしながら呆れ返る。
「何で隠したの?」
答えは何となくわかるが、大和守は敢えて尋ねてみる。
「いや、ここまでされて何もない訳がないと思うからです。」
「まぁ、そうだよね。僕もそう思う。」
それはそうだろう、と大和守は思う。
ここまであからさまなことされたら、信用なんて出来たもんじゃない。
ただ、一つ言いたいことはある。
こんのすけ、羨ましいぞ。このヤロー。
決して口に出しては言えないが。
レンの懐に入ってみたいだなんて。
大和守はこっそり小さくため息をついた。