第44章 制圧
――数分後――
「出来た!」
鶴丸画伯の渾身の作品が出来上がる。
「あははははっ!!」
「あはははっ!!何この顔っ!!」
「は、腹痛い!!」
他の衛視を捕まえてきた燭台切、厚、薬研が鶴丸の落書きを覗き込み、大爆笑する。
捕まった者も必死で笑いを堪えようとするが、あえなく撃沈。殆どの者が笑いを隠そうと、顔を俯けて肩を震わせている。
「出来ました?」
そこへ、仕向けた張本人が、衛視を3人程引きずりながら戻ってきた。
「見てくれ!渾身の出来だ!」
「ぶ…。確かに渾身の出来ですね。」
レンにしては珍しくツボに嵌まり、顔を背けて笑いを堪える。
「珍しい…。レンちゃんが笑った…。」
「鶴の旦那、やるなぁ。」
燭台切が呟き、薬研が鶴丸を讃える。
「だろ?」
鶴丸が胸を張り、得意気に言う。