第43章 束の間の休息
「どうでしょう?そんな風に考えた事はありませんでした。
けれど、大々的に公にする方法はございますよ。
国会議事堂が宜しいかと思います。議会の最中に乗り込めばカメラも多数入っているでしょうし、人間にとっては面白い”スキャンダル”となる事でしょう。」
「…国会議事堂、って何処ですか?」
レンは初めて聞く名前を、言いづらそうに聞き返す。
「時の政府が集う”東の五稜郭”はご存知ですね。そこから東へ少し移動した場所に御座います。」
こんのすけから大体の場所と中の様子を聞く。
「しかし、証拠が無いことには揉み消されることも考えられます。それに、どうやって国会議事堂に乗り込むおつもりですか?」
「それは追々考えます。証拠は持ってますよ。時間遡行軍を捕まえてありますから。」
「時間遡行軍を捕らえてある、と…?」
こんのすけは開いた口が塞がらない。
この方は、本当に何から何まで規格外だ。
「あー…、うん。ここの隣の家屋に押し込んであるよ…。」
大和守が力無く答える。
会話を聞いているだけで、ほとほと疲れてしまった。