第34章 和解
大広間に戻ると…。
「いや、だから、そもそも私には木の葉に帰るという目的があってですね…」
「でも、弱ってたレンを手当てしたのは、俺達だよ。」
「それにレンだって食べ物がある所の方が住みやすいでしょ?態々野宿する必要ないじゃん。」
加州と大和守はレンの話に全く取り合わず、言いたい事を言っていた。
「だから、関係のない人間なんですって。」
「今まで通り、ここに居たらいいよ。関係あっても無くても人間だってここに住めるんだから。」
「いや、そういう訳には…」
「レンちゃん!よかった。見つかったんだね。」
燭台切が広間に駆け込んできた。そして、心底ほっとした様子で胸を撫で下ろす。
次いで、大倶利伽羅、太鼓鐘、鶴丸も広間に入ってくる。
「正門から出ていこうとしてたから捕まえたんだ。」
大和守が燭台切に答える。
「いや、だから、私無関係の人間なんですって。」
「関係大ありだから。この本丸の主は誰が何と言おうとレンなの。それ以外は認めない。」
加州はレンの隣でそっぽを向く。
「そんな無茶言わないでくださいよ。なりたいって言ってなれるもんじゃないって聞きましたよ。」
「あんなクソ共の言うことなんか知るもんか。」
大和守も反対側で同じくそっぽを向く。
可愛い顔してクソ共って…。やっぱり大和さんは男の子だね。
と、やはりレンはどうでもいい事を考える。