第23章 手入れ ーその2ー
「両極端な思いで占められるから、鶴丸みたいな行動になるんだ。鶴丸もあんたを本気でどうにかしたいとは思っていないはずだ。」
大倶利伽羅は鶴丸に目を向けながら彼を擁護する。
「…そこは理解してやってくれ。」
大倶利伽羅はレンを見て言い、彼女は黙って頷いた。
「あれ、珍しいね。伽羅ちゃんがお喋りなんて。」
燭台切はただいま、と言ってレンに資材を渡す。
「お疲れ様です。首尾はどうですか?」
「そうだね、順調だよ。みんな明日に備えて今日は解散になったんだ。五虎ちゃんが少し擦り傷を負ったくらいかな。」
「薬は塗ったんですか?」
「部屋で塗るって。明日にはまた万全で臨めるよ。」
「こちらは1つ傷が塞がりました。長期戦になるので、チャクラを温存してまた明日取りかかります。
今日一番大きな傷を塞いだので、明日は今日程玉鋼を使わなくて済むと思います。」
レンは燭台切から渡された袋の中身を確認しながら報告する。
「そう、お疲れ様。じゃまた明日も頼むよ。
ところで、鶴さんは部屋かい?」
「そこで寝ています。」
レンの指さした方には、氷で手足を拘束された鶴丸が転がっていた。
「な、なにがあったの?」
「喧嘩売られたんで、返り討ちにしました。」
レンはその時のことを思い出して、顔を顰める。
燭台切はその様子を見て、疲れた様に大きく息を吐き出した。
「ごめん…。鶴さんが…。」
「大丈夫です。燭台切のせいではありませんから。それより、ご飯ください。」
「…君もブレないね。」
燭台切は苦笑し、大倶利伽羅は呆れ顔でレンを見た。