第23章 手入れ ーその2ー
「…見える傷は塞ぎました。どうですか?」
燭台切はレンの言葉を受けて、傷を確かめていく。
「うん、大丈夫そう。もう痛くないよ。」
燭台切は嬉しそうに体を動かす。
「そうですか。よかったですね。では、お返しします。」
レンは刀を鞘に戻し、燭台切に渡す。
「ありがとう。」
「さて、次は江雪さんですか。小夜さん、持って来れますか?」
「大将が行った方が早いんじゃないか?」
「それもそうですね。小夜さん、いいですか?」
小夜はこくりと頷いて立ち上がった。それに倣い、レンは玉鋼を持って立ち上がる。
「では、行ってくるので、遠征をお願いできますか?」
「OK。任せといて。」
「こっちは大丈夫だ。江雪の旦那を頼むぜ、大将。」
「はい。」
レンは影分身を出して部屋を後にした。