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君に届くまで

第78章 番外編1





そして、10月31日のハロウィン当日。
彼等は思い思いの格好に着替える。

沖田組はキョンシーの格好。
粟田口は眼鏡付きでハリーポッター。
小夜、太鼓鐘は三月うさぎ。
三日月、小狐丸、江雪はイカレ帽子屋。
伊達組は黒のロングコートタイプの軍服。

歌仙、山姥切と、大太刀、槍の刀剣達は留守番を希望した。

皆、メイクバッチリで傍目には誰かなど判断できない。



「はい、出来上がり〜。」

加州の言葉に、レンは漸く一息つくことが出来た。

縁が紫の黒いとんがり帽子に、黒の薄レースの露出度高めなブラウスに、プリーツがあるミニスカート、大網タイツ、とちょっと目のやり場に困る魔女っ子に大変身だ。
もちろん、着付け、メイク、ヘアセットは乱と加州が全力で仕上げた。

「「かわいいぃぃ!!」」

乱と加州は、仕上がりに満足気なご様子。

「…寒い。」

レンは恥ずかしそうにしながら、足を少しもじもじさせる。

「まぁ、そう言うなって。似合ってるぜ、た〜いしょ!な、薬研。」

「そうだな。偶にはこういう普段着ない服も目新しくていいな。着こなしばっちりでよく似合ってるぜ。」

「…他人事だと思って…。」

レンは、ジト目で厚と薬研を見遣る。

「いいじゃん!可愛いよ〜?鶴丸もそう思うでしょ?」

大和守は近くにいた鶴丸に話を振るが、

「あ、あぁ…。」

鶴丸だけは、恥ずかし気にちらちらとレンを見る。
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