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君に届くまで

第78章 番外編1



「…馴れ合うつもりは…」
「問答無用です。明日から三日間、伽羅さんが近侍なんで協力お願いします。
私はなるべく今日中に仕事片付けるんで、出来る限り情報集めしといてください。」

「おい、聞け。」

「問答無用だと言いました。三日間私達は一蓮托生です。お願いしますね。」

ちっ、と大倶利伽羅は舌打ちする。

最早、乾いた笑いを零すしかない燭台切は、黙って話を聞いている。
その彼に、レンはずいっと近寄った。

「料理に仕込むのだけは無しでお願いします。」

突然話を振られた燭台切は目を瞬かせた。
レンはそれを見て、燭台切まではまだ話が来ていない事を察する。
ここぞとばかりに、更に詰め寄った。

「仕込んだら許しません。」

「ハ、ハイ…。」

燭台切はあまりの圧に若干仰け反りながら答えた。
それを見て、大倶利伽羅は一人ため息をつく。

ー面倒なことになった…。

心の中でごちて、がしがしと後ろ頭を掻いた。

レンは言いたいことだけ言って足早に去って行った。

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