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君に届くまで

第78章 番外編1



翌朝…。



本日の近侍は加州。

「昨日、安定から聞いたんだけどさぁ。ハロウィンの…」
「行きません。」

「ちょっとは興味あるん…」
「みんなでいってらっしゃい。」

取り付く島もない。
こちらを見る事なく答えるレンは黙々と作業をしている。
加州は、徹底抗戦の構えに言葉がない。

今まで何かをしようと誘った時、レンは割とすんなり誘いに乗った。
それは、彼女に別段拘りがなかったからだ。
“まぁいいか。”
それが彼女のスタイルだ。
だが、レンは一度嫌と言い出したらとことん抵抗を見せる。
病院がいい例である。

ーこれは手強いかもしれない…。

加州は、骨が折れそうな予感にげんなりする。
だからと言って折角のお出かけの口実を棒に振るう気は更々ない。
彼は、どうレンをその気にさせようかと考えつつ、仕事に取り掛かった。

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