第75章 忍界大戦8
「お〜い、お二人さん。朝だよ〜。」
何とも気のない呼びかけに、鶴丸と薬研は薄ら目を開けた。
すると、片目で白髪の男が目の前にいて、にっこり笑って手を振っている。
確か彼はカカシ、という名前だった。
その向こうには知らない天井が映る。
どこだ、ここは。
2人同時にそんなことを思いつつ、寝起きで動かしづらい体に喝を入れて体を起こす。
カカシはぼんやりしている2人を見て苦笑した。
「相当飲んだみたいだね。昨日のこと覚えてる?」
「…何となくは覚えている。けれど、いつ寝たのかは覚えてないな。」
「カカシはいたっけか…?」
鶴丸と薬研は、つらつらと思い出しつつも首を傾げる。
「俺は君達が寝てから来たよ。
さて、早速だけど、今日にでも遺跡に行こうという話になってね。」
それを聞いた2人は驚きに目を見開いた。
「帰れるのか。」
薬研は呆然と呟いた。
「ま、そういうことだね。荷物の整理する時間とかあるだろうから、一旦病室に戻った方がいいよ。」
カカシは淡々と言葉を紡ぐ。