第74章 忍界大戦7
直列に並んだ木のテーブルに、所狭しと大小様々な皿が所狭しと並んでいる。
既に見知らぬ人で埋め尽くされ、鶴丸と薬研は呆気に取られて立ち尽くした。
「お、我らがヒーローのお出ましだぞ〜!」
聞き覚えのある声に鶴丸が声の主を探すと、シカクの姿が目に入る。
「おぉ!やっと来たか。」
その隣にはいのいちが徳利を片手に座っており、手招きをしていた。
「こいつらがそうか!見た目は本当に人だな!」
出迎えたのは猪鹿蝶…の親達だった。
既に3人共顔が赤い。
「もう飲み始めたのかよ、親父。」
シカマルはやれやれと肩を竦めながら隣に座る。
その隣に鶴丸、薬研と座り、反対側のチョウザの隣にはチョウジが座った。
シカクは大して気にする様子もなく、息子に徳利を差し出す。
「今日くれぇ細かい事は言いっこなしだ。ほれ、お前も呑め呑め。」
「子供に酒を勧めるなっつの。」
そう言いつつも、シカマルはお猪口を差し出した。
シカクは少し嬉しそうに酌をすると、シカマルはぐいっと一気に呷る。
「息子と酒を呑み交わせるってのはいいもんだな。」
隣で見ていたいのいちが口を挟む。
「娘もいいが息子もそれなりにいいもんだぜ。」
「何言ってんだ。もう酔ってやがんのか。」
普段滅多に褒めることも煽てることもない父親の言葉に、シカマルの頬にほんのり朱が差す。
「んな訳があるか。俺はまだまだ素面だ。」
シカクは言うが、その顔は赤く、説得力に欠ける。
「ほどほどにしろよ。もう若くはねぇんだからよ。」
シカマルは、自分で注いだお猪口にちびちびと口をつけなが笑う。