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君に届くまで

第74章 忍界大戦7



結論から言おう。

ナルトと木の葉丸が、あの手この手で色々なパターンのお色気の術を繰り出すも、鶴丸と薬研は白い目で2人を見るだけで、全く反応を示さなかった。


「お前ら!それでも男か!!」

術を解いたナルトが2人を指差しながら怒鳴る。

「それよりも人間なのかコレ!そんな作り物のような整った顔をしやがって!羨ましいぞコレ!」

「…論点がズレてないか?」

薬研はやれやれとため息をつく。

「まぁ、俺達は男ではあるが人間ではないな。よって、人間の女子には興味がない。」

鶴丸も一息ついて、淡々と答える。
木の葉丸は衝撃に目を見開いた。

「え!?人間じゃないのか!?」

「…そういえば、カカシ先生がそんな様なこと言ってたってばよ。」

ナルトはがっくりと肩を落として座り込む。

「全く興味ないのか?」

「普通は興味を示すものなのか?」

ナルトの問いに薬研が聞き返す。

「まぁだいたいな。三代目のじぃちゃんもイルカ先生もこの術に掛かったしな。」

「エビス先生も引っ掛かったぞコレ。」

木の葉丸も誇らしげに胸を張る。
それでいいのか、大人達…。

「…まぁ、人間自体に興味がないからなぁ。」

薬研は、言いながら腕を組んだ。

そこで、ナルトはピンと思いつく。
人間には興味のない彼等が唯一大事にするもの。

「じゃあ、レンのねぇちゃんにも興味ないのか?」

「いや、レンは別だ。なんたってレンは俺達の家族だからな。」

その問いかけに鶴丸が食い気味に答えた。
きらんと、ナルトの目が光る。
薬研の中に嫌な予感が走った。

「なら!これはどうだってばよ!」

ボン!!

音と共に現れたのは…。

「「レンをネタにするな!!」」

裸同然で悩ましいポーズをとるレンの姿だった。
鶴丸と薬研は、顔を真っ赤にしながら目を隠す。

ボン!

「よっしゃ〜!俺の勝ち〜!」

「あ〜!ずるいぞコレ!」

ナルトは駆け回り、木の葉丸が悔し紛れに彼を追いかける。
それを横目に、鶴丸と薬研は脱力した。

「忍…、恐るべし…。」

「右に同じ…。」


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