第74章 忍界大戦7
――数日後――
「またここにいたのね。」
サクラは少し困ったように、個室へと入って来た。
「外傷はないし、少し様子を見ましょうって言ったじゃない。」
「…だって…、レンが…。」
鶴丸は元気のない声でボソボソと呟く。
その手にはしっかりレンの手が握られている。
「いじけてたって状況は変わらないわよ。落ち込むのも邪気…?だっけ?それが出やすいからしない方がいいんでしょ?だったら街でもぶらぶらして来なさいよ。」
「つったってなぁ…。俺達、この街知らないしな…。」
薬研は覇気のない声で答える。
やっぱりその手にはしっかりとレンの手が握られている。
サクラは、目の前でふて寝するように寝そべったまま動かない彼等を見てため息をついた。