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君に届くまで

第74章 忍界大戦7



鶴丸達が歩き出すと、


ドオォォォン!!!


大きな音が響き渡る。

「な、何が起きた!?」

「旦那!あそこだ!」

薬研の指さす方向を見上げて、鶴丸は言葉を失った。

空に大きな岩の塊が8つ浮かんでいる。
この距離で目視できる岩だ。
近くに行ったらどれだけ大きいのだろう…。

「どうなってるんだ…。」

薬研の呟きに、鶴丸は緩く首を横に振る。


時折り、橙色の光や黒い球が飛び交ったり、青い光や稲妻が轟音と共に走り抜けたりと、この世のものと思えないような光景が遠くで起きている。

2人は暫し呆然と眺めていると、一際強い光を放ち、沈黙する。

「ど、どうなったんだ…?」

鶴丸は不安気に呟くが、薬研は答えられない。

「…あそこに行ってみるべき、なのかな。」

薬研はごくりと唾を呑む。

「…巻き込まれて終わりなような気もするが…、他に行く宛もないしな…。」

鶴丸もごくりと唾を呑む。

2人は顔を見合わせた。
互いの顔は、ありありと恐怖が浮かんだ引き攣ったものだった。

「「…行くか。」」

2人は腹を決めて歩き出した。

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