第40章 好きな人だったら、俺にもいんよ
「っつーか!俺のが、がっくんよりも Lioと早く出逢ってっし!すっげー仲良しだったしー!!」
「…はぁ?デタラメ言ってんじゃねぇだろな」
「嘘じゃねぇもん」
「ほー、じゃあ教えてもらおうか。いつ、どこで、お前はLioに会ったって?」
「………」
環は、こちらの顔色を窺う。私は、すぐさま首を横に振った。
「…昔。日本で」
「アバウト過ぎるだろ!!」
「と、とにかく!!俺のがLioの事好きだし、絶対いつか結婚すんの!がっくんにはぜってーあげない!」
「け、結婚って…さすがに、飛躍し過ぎじゃねぇか?」
「へぇ。じゃあ楽は、Lioと結婚したいとまでは思ってなかったんだ?
じゃあこの勝負、四葉環の勝ちだね」
「おい天。お前、何も分かってねぇな。俺がどれだけ、あいつを愛してると思ってる?惚れた女と添い遂げる覚悟なんかな、とっくに出来てんだよ!
恋人になる前から、結婚とか言い出した四葉に驚いただけだ。でもな、それなら俺は、Lioと同じ墓に入る!」
「何それ。おっも」
「ずりい!!俺もそうする!」
「おい真似すんな!」
「はぁ…。じゃあもういっそ、3人で入ればいいんじゃない?」
「「いいわけあるか!!」」
どうして彼らは、私の墓の話を勝手に決めているのだろか。まだここでピンピンしているというのに。縁起の悪い話はよして欲しい。
「あの…中崎さん?お顔が赤いようですけど、もしかして酔いましたか?私、お水持ってきましょうか?」
『いや…大丈夫。大丈夫です。酔ったわけでは…ないんです』
これだけ目の前で堂々、好きだの愛してるだの結婚だのと言われると、やはり照れる。